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エトランによるオパールセントガラス製脚付きコンポチエ

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 ヘトヘトになりながら迎えた、阪急うめだ本店さんにて開催のフランスフェア2024の4日目。昨日は、中々ペースの掴みにくい土曜日でした。週末は、大概昼過ぎから人が出始めるのですが、昨日はレギュラーチームのお客様に早い時間に来場頂き、「本当は貯金をしなくちゃいけないのに…」と仰いながらも大きな買い物をして下さいました。それからも接客は続きます。毎回お越し頂くお客様二人には、売り場に到着するなり「キャーキャー」と言って頂きました。いつものことながら、最終的にビックリなセレクションをして頂き、そのクレイジーさに圧倒されました。って、元々は僕が選んで来たものなのですけれどね。僕が思うに、そのお客様は幼少の頃から様々なもの触れていて、普通のものでは飽き足らず、余程面白いものでなければ心が動かないのではないかなと見受けられます。クオリティの良い悪い、メーカーの良し悪しということは超越していて、ワクワクさせてくれるものでなければ食指が動かない。そんな厳しい目を持つ方達の熱狂的な姿を見ると、色々とパリから運んで来て良かったと思いました。そのお二方が売り場を離れ、暫くして再び売り場に現れましたが、お二方の内の一人が大きな荷物を抱えています。僕のところで購入した商品と一緒にベッドカバーを配送して欲しいとのことでした。どんなものを購入したのかと興味津々で袋を覗くと、見覚えのあるものでした。ヴァンヴの蚤の市に出店しているミコさんが、うめだギャラリー内のブルーキュラソーフランスさんのブースの一角でカフェオレボウルを販売しているのですが、3日前にブースを訪ねた時に、「こんなものも売っているの」と見せてくれたものがそれだったのでした。中南米の仏領の島で作られたアップリケ刺繍のベッドカバーで、海の様子や森の様子が物語的に描かれていて、手法はナイーブですが、とてもグラフィカルで楽しく、心に引っ掛かるものがあります。それで、ミコさんは「ここで売れなかったら友くんに託すから売って」と頼んで来たのでした。でも、そんなことにはならず、ちゃんと販売に繋がるだろうと思っていたのですが、まさか僕のお客様が購入されたとは。そのベッドカバーを良いと思うお客様の感覚と僕のそれとが近く、「お仲間がいた~」と嬉しく思ったのでした。楽しい瞬間。本日も頑張ります~。
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 さて、本日はこちら。パリの古物市で見つけて一目で気に入ってしまった、エトランというメーカーによるオパールセントガラス製のコンポチエ(フルーツ盛)です。オパールセントガラスは、ティファニーが再発した乳白色のガラスで、石灰分を主に混ぜ込んで作り、ブルーやオレンジに光ります。フッ素やヒ素などの劇物も入っているため、近年では作られなくなったようです。知らなかったのですが、エトランのオパールセントガラス作品はラリックやサビノと並んで高い評価を得ているそう。
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 エトランは、ギャラリーオーナーでデザイナーでもあるエドモン・ローラン・エトランによって1909年に設立された、ブロンズ・陶磁器・ガラス製の高級オブジェのメーカー。パリのパラディ通り29番地に販売店があったそう。その当時パラディ通りには、バカラやサン・ルイなどのクリスタル製品のメーカーやショワジー・ル・ロワといった陶器メーカーも拠点を構えていて、テーブルウェアメーカー軒を連ねていました。タイムマシーンがあったら訪れてみたいかも。エトランは特にアール・デコ期の作品で知られ、製品はパリ郊外のショワジー・ル・ロワで作製され、その時代の作品には『エトラン・フランス』の刻印が入っているそう。後の1970年代にセーブル王立陶製所がエトランの女性の裸体作品を復刻させたそうですが、とにかくこのコンポチエは、1930年代の作で間違いないでしょう。その後エトラン自身は、1940年のドイツ侵攻でユダヤ教の家系故に捕らえられ、収容所に送られて亡くなり、工房も消滅したそうです。そんな歴史を知ると、心に冷たい風が吹きます。
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 宇宙を感じさせる脚。掃除をしたので、もう少し綺麗な状態で店頭に出しています。ネット上で調べたところ、この羽のようなモチーフのガラス部分は一緒だけれど、脚の形状が異なるものが存在していて、土星のような持ち手の付いたバージョンも見受けられました。先進的なメーカーだったようです。かなりの大きさで、それ相当の重量があり、苦戦は覚悟の上で仕入れました。フルーツを盛らなくても、ただ置くだけで圧倒的な存在感を示してくれるアイテムです。丸福珈琲店の反対側の通りに面したガラスケースに入っていますので、是非ご注目下さい~。

フランスフェア2024
阪急うめだ本店 9階祝祭広場 ブロカント ドゥ パリ
2024年3月25日(月)まで
〒530-8350 大阪府大阪市北区角田町8−7
電話:06-6361-1381
10時~20時営業(ただし19日と最終日のみ~17時)


朝礼に遅れそう。急ぎます~

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# by tomoakishimizu | 2024-03-17 09:27 | 調度品 | Comments(0)

スズランの造花付きハット

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 昨日は、阪急うめだ本店さんにて開催のフランスフェア2024の3日目。前日が今一つ盛り上がらず、集客も微妙な感じだと思っていたのですが、売り上げ目標額はクリアしていたそう。自分の結果との乖離を痛感。とはいえ、悪いわけではなかったのですが。明けた本日は、お客様の入りも良く、接客のし通しでかなり動き回りました。それもこれも、販売員さんが来てくれたお陰だと思いました。やはり第三者がいると心強いですし、しっかりしなくてはいけないと自然に襟を正せるので、何となくモチベーションが上がるような気がします。前日は誰もいなく、孤軍奮闘したのでした。単に2日目だったため、自分がグッタリしていて力を出し切れなかっただけかもしれませんが。昨日はとにかく額絵が沢山売れて、空いた場所が途端に寂しくなるので、ストックの額絵を倉庫から運ぶ動作を繰り返しました。その他にも、お客様の要望に応えてレースの下着類やブローチ、ネックレスを探しにそれぞれ行き、合計7~8往復はしたでしょうか。かなりの体力勝負。ちょっとだけ休もうと思ってイスに座っても、そこは阪急うめだ本店さんの祝祭広場ですので、誰かしらお客様がやってきて接客をすることとなります。19時過ぎに、そろそろ人が引くだろうと思ったら、顔馴染みのお隣の国のライバーさんが来場。お買い物をして頂きました。結局20時までほぼぶっ続けで頑張りました。昨日の総歩数は1万歩弱で、歩行距離は6,3km。話は少し変わるのですが、僕の屋号(店名)について。札幌の友人から指摘されたのですが、ブログにお店の名前を明記するのを忘れていました。屋号は『ブロカント ドゥ パリ』。意味はパリの古物屋です。ただ、僕の着ているアロハシャツが目印になっているようで、店名を知らなくてもそれ目掛けて来て下さる方も多いようです。フランスフェアだけれど、毎日アロハを着て頑張ります。派手な柄シャツを目指しながらいらして下さい~。
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 さて、本日はこちら。パリ市内の古物市で見つけた、スズランの造花を飾った帽子です。売っていたのはフランス人の女性で、イタリアで購入したものだそう。見た感じ、1950~60年代頃のもの。
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 内側。芯となるワイヤーに、チュールを巻き付けてあり、丁寧な仕事が見て取れます。
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 色合いは全体的にスモーキートーンで、華やかながらも上品な印象を与えます。中々勇気の要るアイテムですが、どなたかピッタリの方が現れるに違いないと信じています。会場にて是非ご注目下さい~。

フランスフェア2024
阪急うめだ本店 9階祝祭広場 ブロカント ドゥ パリ
2024年3月25日(月)まで
〒530-8350 大阪府大阪市北区角田町8−7
電話:06-6361-1381
10時~20時営業(ただし19日と最終日のみ~17時)


本日はアロハシャツではありません~

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# by tomoakishimizu | 2024-03-16 09:15 | 服飾 | Comments(0)

人形用鏡付き棚

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 昨日は、阪急うめだ本店さんにて開催のフランスフェア2024の2日目。朝からゆったりした雰囲気でした。それでも、昨年末のクリスマスマーケットにいらして下さったお客様が、朝早くにいらしてお買い物をして下さり、そこから夕方まではノンストップ。でも、中座して社員食堂へ昼食を取りに行ける程の余裕はありました。途中、10階の蚤の市イベントに出店中の山口のビジュー・アンティークさんや、パリで毎週のように郊外の蚤の市へ一緒に行った大阪の友人が訪ねて来てくれたり、お隣の阪神百貨店さんで個展を開催中の札幌のアーティストの友人が来てくれたり、パリのご近所さんで今は大阪と行き来している友人が様子を見に来てくれたり。他にも、パリのお仲間のご紹介で知り合って以来仲良くしている友人や、元出店者仲間で毎回催事に足を運んでくれるお友達にも来てもらい、お陰様で売り場はかなり賑やかでした。有難い限り。近くでお店を構える御夫妻にもお越し頂いたのだけれど、一部商品を渡し忘れてしまい、インスタグラムから連絡をして、何とか売り場にまで再度お越し頂くというハプニングがありました。でも、それ以外は平穏な一日でした。そんな中、前日にヴィンテージの服にハマって下さったお客様が、何と2日連続で来場。再び3着も購入頂きました。他にもお似合いのジャケットがあり、欲しそうにしていらっしゃいましたが、「そんなに焦っていっぺんに買わない方が良いかもしれません」と僕の方からブレーキを掛けてしまいました。お客様はある程度の背丈があり、上半身の骨格がしっかりしているのだけれど、脚がすらりとしていて西洋人のマダムの体型に限りなく近く、どれを着ても良くお似合い。ご本人もビックリされているようでした。それにしても、立体裁断の先進国であるフランスの服は、人間の身体の丸みに自然にフィットするように仕立てられていて、事あるごとに感心してしまいします。売り場全体としては、前日の賑わいからすると落ち着いていましたが、真剣にお買い物をして下さる方が多かった印象。一瞬だけでも休めそうかしら、なんて思うと接客しなくてはいけなくなり、中々気の抜けない一日でした。本日も頑張ります~。
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 さて、本日はこちら。ヴァンヴの蚤の市で見つけた、お人形用の鏡付きの棚です。こちらは珍しく鍵も付いています。
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 そして、引出しが付いているところも非常に珍しいです。引手の作りはやや雑ですが。
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 おそらくは1920年代前後の作で、家具職人の手によって作られているもの。鏡も面取りがしてあり、裏側は板材で閉じられていて、しっかりした作りの棚です。少々お値段が張りますが、これまでに僕が取り扱った人形用の棚の中でも一番のクオリティ。丸福珈琲店側の机の上に展示していますので、是非ご注目下さい~。

フランスフェア2024
阪急うめだ本店 9階祝祭広場 ブロカント ドゥ パリ
2024年3月25日(月)まで
〒530-8350 大阪府大阪市北区角田町8−7
電話:06-6361-1381
10時~20時営業(ただし19日と最終日のみ~17時)


好評(?)につき服のストックを出します~

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# by tomoakishimizu | 2024-03-15 09:02 | Comments(0)