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サカイ 2012春夏

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 サカイのコレクションは前回同様、オペラ地区にある銀行のホールで行われました。取り立てて凝った演出をするわけでもなく、シンプルに服を見せていました。ある意味服がデコラティブなので、集中して見ることができたかも。

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 得意とする異素材使いとレイヤードを続行。大きな変化はないのですが、揺るぎないエレガンスがあって安心して見ていられます。

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 各パーツのボリュームの出し方や全体のシルエットの見え方など、全て計算されているかのようで相変わらずの美しさ。デコラティブではあるのだけれど、過剰でなくとてもいい匙加減。

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 昨日パリコレの成り立ちについてちょっと触れましたが、リアルクローズでありながらドレッシーというバランスの取り方は、現代のモードにフィットしていると思います。

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 シャツドレスやブレザーなど、マスキュリンなアイテムのミックス具合も絶妙。日本のパリコレブランドの中でダントツの売り上げという話ですが、ここまでオールマイティな作りだと納得しないわけにいかないと思いました。

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 オマケ。日本のクラブカルチャーの一時代を築いた藤原ヒロシ。何でお出ましになったんだろう。あ、もしかしたらショーの音楽を手がけていたのかも。確認するの忘れた~。

今日は展示会巡りです~

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# by tomoakishimizu | 2011-10-06 19:28 | パリコレ | Comments(2)

クリスチャン・ディオール 2012春夏

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 ジョン・ガリアーノのアシスタントだったビル・ゲイテンが手掛ける初のプレタ・ポルテコレクション。といっても、7月にクルーズラインが発表されているので、2回目といってもいいかもしれません。
 
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 コレクションとしては、どのアイテムも美しく仕上げられていて、完成度が高いのですが、パリコレという大きなくくりの中で見ると、クリエーションの濃度が薄い感じがしました。

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 とにかくどれも美しいんです。でも「うわぁ、何これ、スゴい~」って思わせるようなものが見あたらなかった。そうなると、パリコレでショーをやる意味が無くなってしまうのです。

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 それはパリモードの起源が関係しています。18世紀の宮廷では、美しいものを着ていかに人々を驚かせるかを競っていました。そんな土壌から出発しているパリのファッションなので、ある程度突飛なものがないと、その歴史的背景にそぐわなくなり、パリコレのコードに合致しないわけです。

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 だから、ちょっとばかりクレイジーなものがあっても許されるわけで、逆に人目を引くようなものがないと面白くないとされるのがパリコレの傾向だったりします。そういった点で、リアルクローズ重視のミラノとかNYとは全然違うんですね。

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 でも奇をてらう傾向が強すぎるから、一般人が付いていけなくて、産業の衰退を招いている部分もあります。こういう時代なので、バランスを取るべきなのでしょう。

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 話を戻してディオールのコレクション。言い方を変えると、昔からの顧客、特にデザイナーがジャン・フランコ・フェレだった時代以前の顧客にとても受けるコレクションだったのかもしれません。

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 と、ここまで好き勝手なことを書きましたが、ディオール側としては、今現在服のコレクションを強く打ち出す方向にないために、オーソドックスなフォルムのアイテムばかりを並べた、という話が後日耳に入って来ました。そういうことであれば納得です。

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 ビル・ゲイテンは当座のデザイナーであって、ルイ・ヴィトングループはマーク・ジェイコブスにプロポーズしているという噂があります。もしマーク・ジェイコブスがディオールに行くことになったら、フランスのファッション史の中では一大事になると思うし、かなりの反発も予想されますねぇ。

 そんなこんなで、今の時期はディオールにとって過渡期で、ビル・ゲイテンも好きにクリエーションできていないのかもしれません。もうちょっと辛抱強く、彼の才能の発芽を待ちたいと思います。

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 オマケ。あんまりそう見えないけど、オーランド・ブルームです。横顔と前面の顔が余りにも違うので、本当にそうなのかと思って調べたら、やっぱり本物でした。僕にはマット・ディロンにしか見えないんですけど~。

今日でパリコレ終了です~

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# by tomoakishimizu | 2011-10-05 23:42 | パリコレ | Comments(4)

ニナ・リッチ 2012春夏

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 パリコレも残すところ、あと1日になりました。今日はニナ・リッチをご紹介。会場は16区のフォッシュ通りに一軒家のお屋敷。ミュウミュウの会場として長く使われていたし、ジョン・ガリアーノもやったし、前にセリーヌの展示会にも使われたことがあります。個人が所有しているようです。

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 で、会場が狭いので2回ショーを行いました。僕が行ったのは2回目の夜8時半からの回。基本的にスタンディングの招待状はなく、僕はカメラマンチケットで入場。でもカメラマン用スペースは割りと余裕があって、座ることもできたので、ずっとそこで日本人カメラマンたちとバカ話をして楽しく過ごせました。モデルをほとんど真正面で見ることができるポジションで、写真を撮るのにも最高だったかも。

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 コレクションは、相変わらずの甘い感じ。でもアーティスティックな雰囲気もしっかりプラスしていて、安定したクリエーションを見せていました。ニナ・リッチのアーカイブにある素材や色から着想を得ているそう。これはトレンドのパッチワークのテクニックを使ったワンピース。

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 ランバンにいた友人がニナ・リッチに転職したので、その影響が大きく出るかなと思ったのですが、結果はそれ程でもなかったです。でも、以前よりも凝った作りのものが多くなったかもしれません。もしかしたら次回のコレクション以降に、更なる影響が出てくる可能性ありです。

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 肩についているリボンのようなものはメタル製のパーツで、最後のパートに登場したドレスの何点かにも使われていました。ちょっと目を引いたアイデア。

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 このドレスもメタルパーツを使っています。薄いパープルって使いようによっては高級に見えなくて色使いとして難しいのですが、ゴールドで引き締めて美しくまとめているなぁって感心。今まで注目していなかったわけではないですが、期待したくなるショーがまた1つ増えた気がしました~。

今からパコ・ラバンヌ~

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# by tomoakishimizu | 2011-10-04 22:44 | パリコレ | Comments(4)