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シャネル 2026春夏

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 昨日の夕方、日本に戻って来ました。出発当日は、チェックインカウンターのオープン前から空港へ行ったのに、システム障害のため1時間半以上掛かってしまい、ラウンジには30分くらいしかいられませんでした。でも、某有名カフェのギャルソンであったYさんと同席し、お酒を注いで頂いたりして、ちょっぴり贅沢な気分に。それはそうと、飛行機は満席でした。ビジネスについては、覗き込んで調べたわけではないので、正確な状況は把握出来ていませんが、多分満席に近かったはず。とにかく、フランス人の割合がかなり高い。以前だったら絶対に無かった、「トイレットペーパー以外は流さないで下さい。場合によっては訴追します」みたいな警告文が貼られるようになり、全てフランス人のせいだとは言いませんが、違う国の人々を受け入れることの難しさを感じます。とりわけ気になるのが、靴下のままトイレに行くフランス人がいること。見ていてゾッとするのだけれど、習慣が違うのだから仕方が無い。でも、どうにかならないものかと思います。それにしても、以前と比べてトイレの汚れ方が酷くなりました。日本政府は観光大国になることを目指しているようで、実際のところ、外国人観光客が大挙して押し寄せている状況ではあるのだけれど、その分煩わしいことは確実に増えます。何でも受け入れるということは、場合によっては失うものも大きい、という覚悟が無いといけません。それを判って議論している人が何て少ないことか。フランスも、長きに渡り異文化を背景にする人々を受け入れて来ましたが、それはフランス人がある意味大らかで、小さなことを気にしない民族であるからかもしれない。それは良いことであるし、悪いことでもあります。詳しくは書きませんが。でも、そんなフランス人も、今は外国人の流入に警戒しています。フランス人がNOと言っているのに、やや過敏な傾向を持つ日本人に耐えられる訳が無い。まぁ、観光客と移民は違うとはいえ、痛い目に遭う前に何とかしないといけません。そんなことを主張すると、某新聞社の記者のような人たちから差別主義者とか非難されてしまう。難しい世の中です~。
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 さて、本日はこちら。新しいアーティスティック・ディレクター、マチュー・ブレイジーを迎えて発表されたシャネルのコレクションをご紹介します。こちらはオーストリッチなどの羽をあしらったロングスカートに、メンズシャツをコーディネイトしたルック。シャツは、ココ・シャネルが交際していたボーイ・カペルからシャツを借りて着ていたというエピソードから着想を得たそう。当時のシャツはヴァンドーム広場にあるメーカー、シャルヴェの製品だったそうですが、今回はそのシャルヴェとのコラボレーションで仕立てたそうです。何だか素敵。シャネルは、そういったストーリーには事欠かず、それがブランドの大きな財産になっていると思います。
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 縁に花を飾ったニットアンサンブル。これまでとはカットが全く違い、とてもシャープな印象です。マチュー・ブレイジーはパリ生まれで、ベルギーのファッションスクール、ラ・カンブルを卒業。ラフ・シモンズのアシスタントとなり、その後メゾン・マルジェラ、セリーヌと大きなブランドを渡り歩き、2021年にボッテガ・ヴェネタのアーティスティック・ディレクターに就任。そして昨年の12月、シャネルへの移籍が発表されました。 
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 アールデコ風のオーバーサイズのレザーのコート。シンプルだけれどとても美しい仕立て。敢えてCCマークの入ったボタンを使用していませんし、合わせたバッグもスッキリしたデザイン。全体的に1930~40年代を彷彿とさせます。
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 コーンスリーブのツイードのジャケットと、ジャカード織のファブリックによるスカートのアンサンブル。
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 ツイードのジャケットとシースルースカートのアンサンブル。ジャケットは、敢えて刺繍を施したりせず、シンプルな作りになっています。
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 フリンジをあしらったニットトップスには、ツイードのスカートをコーディネイト。
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 羽を菊の花のように束ねて縫い付けたロングスカートとシルクTシャツのセットアップ。ドレッシー・カジュアルのコントラストがモダンです。シャネルのショーの前には、招待されている顧客の装いをチェックするのが常ですが、キャンディカラーのメタリックブロケードに刺繍が施されているジャケットを着用したご婦人や、ラインストーンが刺繍されたツイードジャケットに羽の刺繍のコートを羽織ったご婦人など、皆さん本当に煌びやか。そこにCCマークのボタンが飾られていて、シャネルの製品であることが確実に判るデザインとなっています。実際に、世の中ではそういったものが売れていることの証明になっているかもしれません。でも、今回のコレクションは、これまでのシャネルのイメージを覆す内容。CCマークのボタンは登場しませんし、フェミニンでガーリーというよりも、とてもモダンでシャープな印象です。1982年にカール・ラガーフェルドがアーティスティック・ディレクターに就任し、彼の時代が長く続いたことで一定のイメージが築かれ、それがブランドを大きくしたと思います。そして今回は、固定化されたブランドイメージと敢えて決別をするかのような内容で、大胆な変わりよう。上層部の皆さんは本当に勇気があるなと思います。新しい顧客層の獲得の可能性を見出してのことかもしれませんが。とにかく、新しいシャネル像の誕生を歓迎しつつ、期待しながら見守りたいと思います~。


今日は値札付けを頑張ります~

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by tomoakishimizu | 2025-10-16 12:02 | パリコレ | Comments(0)
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