本日さいたまへ移動し、搬出作業を行います~。それはそうと、先週大阪から実家へ戻り、数日間のんべんだらりとしていたのですが、自分の部屋の本棚を覗いたら、ちょっとした発見がありました。1997年に買った雑誌2冊が出てきたのでした。1994年に渡仏して以来、3年振りに日本へ戻った時のもので、買ったことすら忘却の彼方。両誌とも既に廃刊となっていて、片方はファッション誌、片方は写真誌。ファッション誌の方には、友人が何人か紙面を飾っていて、そのために買ったようです。インタビュー記事は、後に知り合うこととなるジャーナリストの平川武治さんによるものがいくつかあり、中々面白い内容。当時のファッションの空気感を思い出しました。そして写真誌の方は、様々な業界人に各人の日常をカメラで捉えるようリクエストし、それらを集めたもの。そのクオリティにはバラつきがあり、割と酷いものばかり。その中でも、とある人の手による素敵なページに、様々な人々のポートレートの集めたものがあり、その1枚が数年前までパリコレに来ていた友人でした。ご無沙汰していたので、早速写メしてメッセージを送ってみることに。直ぐに返事があり、変わらず仕事を続けていて、元気にしている様子。もうパリコレには来ないのか、という問いには、パリコレのために仕事が途切れるケースがあり、難しいという返答でした。そして今のファッションが数年前とは異なり、わざわざパリに来させる要因にはなっていないようでした。仕方ない、本当のことだから、と思いつつ、次回東京で久々に会う約束をしてメッセージのやり取りを終えました。雑誌と友人とのメッセージで、昔に引き戻されたような気に。97年はまだ、何かメチャクチャなことをしても許され、人も物も動いている感じがありました。でも、今はどうなのだろうか。もう昔には戻れないし、今と比べて昔が絶対的に良かったとは言えないし、懐かしんでばかりいてはだめですね。前を見続けることにします~。
さて、本日はこちら。カットグラスで知られるサン・ルイ社によるトレイです。見辛いですが、サン・ルイの刻印が入っています。
スカラップエッジ(半円縁)の切り口部分に金線が乗っていたようですが、かなり薄れています。そしてボタニカルモチーフ部分にも色が乗っていますが、表側からだとくすんでいて、何とも微妙な感じ。
裏側からだと色がハッキリしていて奇麗かも。サン・ルイの製品の中でも、ペイントによる着色を施したクリスタルは中々珍しいかもしれません。こちらのトレイはおそらく刷毛やブラシなどを入れて洗面台や鏡台に置くためのもので、同じモチーフの香水瓶やらコットン入れなどが存在していたはず。モチーフから推測するには、前世紀初頭から1910年代頃までの制作と思われます。こちらもほとんど注目されず残念。札幌へ持って行き、リベンジしたいと思います~。
クリスタルの塊なので物凄く重いです~人気ブログランキングに投票!