ミキモト

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 本日は、今回初めてオートクチュール期間中に作品を発表して話題となったミキモトの新作をご紹介します。現在ヴァンドーム広場にブティックがありますが、実はミキモトとフランスの縁は深く、パリ支店がオープンしたのが1929年だったそう。実に90年近くとなります。で、コレクションテーマは『リボン』で、オートクチュールの象徴とされるリボンをテーマに、非常に女性的かつ繊細な作品で構成しています。こちらはコンクパールをセッティングしたブローチ。僕はてっきり珊瑚だと思っていましたが、カリブ海の巻貝から採取される世界一希少なパールなのだそう。ホワイトゴールドの地金に、ピンクサファイアとダイヤを敷き詰めています。
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 リボンをあしらったパールつなぎのネックレス。こちらのペンダントヘッドが凄いのです。
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 空洞の中にダイヤがフリンジ状にぶら下がっていて、それが動くと、中央のイエローダイヤモンドに反射して光る構造になっています。僕が特に注目したのが、地金の縁に粒々の凹凸を作るミルグレンと呼ばれる技術を用いている点です。これは19世紀から20世紀にかけて流行したものですが、非常に手がかかるため、現在はほとんど用いられません。デザイン自体は、ミキモトのアーカイブにあったものを現代風にアレンジしたそうです。
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 メインのネックレス。グラデーションにつないだアコヤパールが美しいです。ホワイトゴールドの地金のリボンモチーフにはピンクサファイアを敷き詰め、南洋パールをセッティング。ドロップもピンクサファイアで、裏側にも小さなピンクサファイアを敷き詰めています。
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 こちらもミキモトのアーカイブから引用されたデザインのネックレス。ただ、当時はここまで立体的でなかったそうで、より躍動感あるものに仕上がっているようです。このリボンにも先述のミルグレンの技術が用いられています。そしてミキモトならではの、小さなパールをツメで留めるケシ定め(けしきめ)の技術が用いられているのがわかると思います。「ミキモト=パール」というイメージはありましたが、貴金属と貴石のあしらいについてもここまで凄かったとはつゆ知らず。今回それを知ることができて、何だか嬉しい気分になったのでした~。


明日はブシュロン~

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by tomoakishimizu | 2018-07-09 22:06 | パリコレ | Comments(2)
Commented by やす at 2018-07-10 19:31 x
友くん、こんにちは。
こういうミキモトのすてきな作品を見るたびに、就職活動の際にミキモトの面接がトントンと進んでいたにもかかわらず、止むを得ず辞退したことが悔やまれます。ミキモトはパリにもニューヨークにもお店があるのが魅力で、万が一入社できていたら、違う道があっただろうに・・・と「選ばなかった(選べなかった)人生」に想いを寄せるオジサンです。(笑)
Commented by tomoakishimizu at 2018-07-10 22:50
やすさん、そんなことがあったんですね。きっと当時は引く手あまただったのでしょうか。それとも事情があって断らざるを得なかったのか、良くわかりませんが。デザイナーという道を選べなかった僕としては、どこへ行っても簡単には行かないなぁって。悩むし苦しむしちょっと後悔したりするしで、結局はどこへ行っても同じなのかも、なんて。とにかく、今いるところで最大限に楽しむしかない、と思い始めています。
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