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アルマン・マルセイユ制作の少女

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 昨日より、難波はオソブランコさんでのイベントがスタートしています~。オープニングパーティの模様をカメラに収めましたが、ついうっかり机の上に置きっ放しにしてきてしまったので、そちらは明日リポートする予定。それで今日はこちら。早速初日にいらしたお客様に養女に迎えられた、パリ郊外の古物市で見つけたアルマン・マルセイユによる少女の人形です。この人を迎えるまでがかなり大変でした。
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 何よりも古物市の場所が良くなかったです。1世紀前は陶器の産地として栄え、それ以前はルイ王朝の狩場だった由緒ある土地ですが、現在は移民街で、決して雰囲気が良いとはいえない感じ。市には陶器ザクザクだったらどうしよう~、なんて妄想しながら行きましたが、陶器の”と”の字もなく。良いものはすべてパリに行ってしまっているようです。何よりもこの人形のお値段。僕にしては相当高い仕入れ値となってしまいました。売っていたマダムは、移民街にいる小金持ちの白人フランス人でしたが、値段交渉しても中々応じてくれなくて、それでも少し安くしてくれたものの、僕の方が踏ん切りがつかず、一度その場を離れて良く良く考えることに。

 値段のことが引っかかりながら色々と思いを巡らせ、たとえ直ぐに売れなくても、あれぐらいのハイレベルなお人形を持っていても良いだろうと思い、買う決断を下して向かいました。そうすると、マダムは男性と話し込んでいて、もう一人別のマグレブ系の初老の男性が、僕が買おうとしている人形に手をかけています。どう考えても、人形を集めているようには見えないオッサン。どうするのかと思ったら、そのまま人形をつかんで歩き出したのでした。「ああ、マズイ!このままでは盗まれて買い損ねる!」と思い、オッサンに「どうするつもり? 僕、これを買おうと思ってたんですけど!」って言ったら手から人形を離しました。僕はマダムに、この人盗もうとしてたんですよと説明。オッサンは見ようとしてただけだと言っていましたが、どうしてコソコソとその場を去ろうとしたのか説明が出来ません。逆ギレして逃げていきました。場所が場所だけに、こういうことが起きても仕方がないのでしょうが。とにかく危機一髪でした。

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 そうして救い出したこのお人形。1900~20年頃の制作ゆえに、頭髪の膠(にかわ)が劣化し頭頂部分が外れてしまっていますが、それ以外はまずまずの状態を保っています。少々裂けてはいるものの、ドレスもオリジナルだし、指先も足も揃っています。
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 実はこの子を見つけた時、人形を買い付けて日が浅い僕はアルマン・マルセイユ作だとわかっていませんでした。でも、このリアルな表情を見れば見る程それっぽいと思い、部屋に戻って頭に刻まれているGermany 390というワードを検索したら、アルマン・マルセイユの作だとわかったのでした。歯も生えているし眼もスムーズ動き、リアリズムを追求するドイツ人ならではの作り。アルマン・マルセイユの顔は僕の好みのようです。長期戦覚悟でしたが、昨日嫁入り先が決まり、この子を迎えるまでの苦労が報われた気がしたのでした~。

本日も12時よりお待ちしています~
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by tomoakishimizu | 2016-06-10 10:50 | 人形シリーズ | Comments(6)
Commented by フミエ at 2016-06-10 21:14 x
友くん、昨日はありがとうございました&ごちそうさまでした!
長っちりですみません。
長い時間見れば見るほど、ほしいものが増えていって危険ですね。あと35個くらいほしいものありました~(笑)

アルマンド・マルセイユのお人形、
ネットなどでみると、あまり好みでない子も出てくるのですが、
友くんがお連れ下さる子は本当にかわいくてかわいくて、
魅力に抗えません!
万引犯から救ってくれてよかった~~~~
大事に大事にします!
Commented by tomoakishimizu at 2016-06-11 09:00
フミエさん、こちらこそ、先日はどうも有難うございました。差し入れまでして頂き、こちらも有難うございます。まだあと4日ありますので、またいらしてください(笑)。
アルマンド・マルセイユの人形は、同じ型番でも顔が微妙に違いますよね。人形やぬいぐるみって本当に不思議。
今後も、自分が死ぬまで愛せるかどうか、を基準に選んでいきたいと思います~。
Commented by フミエ at 2019-09-08 17:46 x
友くん、おつかれさまです。
昨日、友くんのアドバイス通り、ヴァンブへ行ってきました。そしたら、なんと、この記事のお人形の姉妹のような子と出会ってしまいました!高かったけど、値下げ交渉で最初よりはだいぶまけてもらって、購入しました。お肌は黒い子です。この子と顔立ちがかなり似ています。
Commented by tomoakishimizu at 2019-09-09 10:28
フミエさん、お気に入りの子に出会えて良かったですね~。現地に赴いても、何も買えなかったり、変なものを掴んで帰ってくるケースが多い中、稀なことだったかもしれません。ただ、どこの蚤の市も、観光客を相手にするとシビアで、値段的に中々微妙だったりします。とはいえ、自ら探して選ぶ楽しみがあり、値段交渉の苦労も思い出になると思います~。
Commented by フミエ at 2019-09-10 20:38 x
友くん、お返事ありがとう。
ヴァンブは、日本人だらけでしたので、お店の人も足元見るよなーと、思いました。でも、日本で買うよりは、安く買えたと思うし、なにより、たった1日しか行けなかったその日に、好きな子がいたのは、なかなか、幸運でしたー。友くんの蚤の市に通って、審美眼やひらめきを鍛えておいた成果かもー!
Commented by tomoakishimizu at 2019-09-11 09:56
フミエさん、日本人の観光客のみならず、業者も沢山いたはずです~。業者が増えたのは、僕のせいでもあるのだけれど(苦笑)。次回、迎え入れたお人形の写真を見せて下さい~!
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