ジャン・ポール・ゴルチエのショー会場は、いつも通り本社のパーティホール。70~80年代のポップスターのパロディを立て続けに見せ、今回のパリコレ中一番ウケたというか、失笑してしまったコレクションでした。セレブなのか良くわからないけど、KISSのコピーが来てました。仮想グッズ屋で揃えたっぽい衣装がダサい。
こちらはグレイス・ジョーンズのイメージ。音楽とモデルに誤魔化されそうだったけど、このジャケット、どうしちゃったの?
ユーリズミックスのアニー・レノックス風。会場は盛り上がってました。みんな単純よね。
マドンナのVogue、そしてDress you upがかかってコーンブラボディースのモデルが出てきて、もうマドンナネタはいらない~。辟易。
そして続けてミレーヌ・ファルマーのイメージ。この辺りから「なんかダサいなぁ」って本気で思い始めました。
カルチャー・クラブのボーイ・ジョージ。どうせだったら本人を出して欲しかったです。なぁんて。
こちらはレ・リタ・ミツコのカトリーヌ・ランジェール風。この辺の女性たちは、ゴルチエが長年衣装を手がけてきたゆかりの深いアーティスト。
なぜかジェーン・バーキン。BGMはもちろん、Je t'aime...moi non plus。取って付けたような感じで微妙だ。
もう説明するのイヤ。
そしてなぜかシャーデー。この脈略の無さが本当に垢抜けてなくて、笑うどころか呆れちゃいました。
ゴルチエ先生もレコードを出してて、一応ポップスターだってことを思い出してもらいたかったのでしょう。89年の作、How to do thatを流して、マリンボーダーのドレスシリーズを登場させてました。ちょい余計な感じ。
アバのGimme Gimme Gimmeがかかって、その流れでマドンナのHung Upがかかり、派手なスタジャンを着たブロンドの、ビデオクリップそのままのモデルが登場。向かいに座っていたアメリカの某V誌のジャーナリストが「勘弁してよ」って顔をしたのがおかしかったです。僕も見ていて気恥ずかしくなりました。
デヴィッド・ボウイのFashionがかかり、アラジン・セインそのままのモデルが登場。え~、本当そのままじゃん。向かいに座っていた繊研新聞の小笠原さんに、「友くん、いちいち嬉しそうにしてたじゃん」なんて指摘されたけど、そうじゃなかったんだってば。苦笑いだって~。
そして極めつけが、アマンダ・レアーの登場。ジェンダーレスな彼女は、フランスではゲイピープルに大人気。でもなぁ、この人を切り札で出しちゃうのはやっぱりダサい。
このダサさ加減は他のデザイナーには真似できないですね。というところで、ゴルチエ先生には人間国宝的な存在意義があるのかも~。
何でもありの仮想(女装?)大会でした~