スチュワート・ヴィヴァースがデザイナーになって4年が経ちますが、今回のコレクションで極みに達したと思いました。会場はパリ大学医学部(デカルト大学)の医学歴史博物館のホール。スペインのヘレス・デ・ラ・フォンテーラにある王立アンダルシア馬術学校からインスパイアされたそうです。
学校では15世紀以来のアンダルシア馬の種の保存を行っているそうで、建物自体はバロック様式。だからバロックモチーフもスカーフやブラウスのモチーフとして登場。ヴィヴァースいわく「馬術はマスキュリンな世界だけれど、フェミニンな要素も感じられ、そこから発展させてマスキュリン・フェミニンな世界を構築した」のだそうです。
伝統と技術の裏打ちがあるので、4年前の最初のコレクションからどのアイテムもクラシカルで美しかったのですが、そこには何か説得力のある新しさが無かったのは確か。でも今回はスタジアムジャンパーやレザーのキャップなんかが出てきて若々しかったし、アッと驚くテクニックでシビレさせてくれました。
それがこれ。襟やポケットをエンボスで表現したトロンプ・ルイユ(だまし絵)のテクニック。これほどまでに完璧に作られると、もうお手上げ。何も言うことがありません。新旧テクニックの美しい融合というほかは無いでしょう。
ヴィヴァースさん、ひとまずおめでとう~。次回も楽しみにしてます!
明日も最高だったイッセイ~