
ジバンシィのオートクチュールの展示は、いつものようにホテル・リッツの隣の建物、イベント会場になっているオテル・デヴルーで行われました。

ジバンシィのプレゼンテーションは夜行われるのですが、その回はVIPのみで、僕はいつも次の日の朝。

前回は日本のロボットからインスピレーションを得たコレクションで、今回も突飛なものが期待されましたが、登場したのは重~い感じのスポーツウェアのようなドレス郡。フリッツ・ラング監督の1927年作『メトロポリス』、あるいは1924年のソビエト初のSF作品となった『アエリータ』がインスピレーション源で、20~30年代のアール・デコにイメージを求めたのだそう。とにかく色々な意味で変わった内容でした。上の写真はクロコの革をバラバラにして立体的に刺繡したジャケット。コッテリしてますね。こちらの写真はそのジャケットに合わせるドレスのディテール。微妙にスターモチーフになっています。

全10体のミニコレクションではあるものの、それぞれにかけている手数は尋常ではなく、プレゼンテーションでジックリ見るに値するものばかり。で、多くのアイテムにタンクトップが合わせられていて、そういった新しいアイデアに挑戦するのはいいことだとは思いますが、クチュールにタンクトップかぁ、と違和感を覚えた僕。

ディテールはこんな感じ。深海の生物のようですね。こういうのを見ると、どうしても中華街で見かける内臓乗せ麺を思い出してしまってダメぇ~。イマジネーションが乏しいのかしら(笑)?

まるで鎧のようなクロコのドレス。バスト部分がダブついてて、このモデルの体型に合ってないみたいですね。ちょっと残念。

それはさておき、ディテールです。凄いでしょ。クロコをバラバラにして、オーガンジーの上に刺繡し直してるんです。でも、このテクニックは既にディオール時代のジョン・ガリアーノとか、エルメス時代のゴルチエがやっていることで、今回のディオールのクチュールでも登場していて、そんなに珍しくはないのかも。いや、珍しいか・・・。

こちらもタンクトップを併せた2ピース。先月末のスクリーン・アクターズ・ギルドのセレモニーでは、映画『アバター』でネイティリを演じた女優ゾーイ・サルダナが、同じシリーズのこれに近いドレスを着ていました。賛否両論でしたが。

メンズコレクションに続いて、ノーズリングが合わせられています。これ、何度見ても微妙~。

毎回展示されるパネル。クリステン・マクメナミーとステラ・テナントがモデル出演しています。どこかのバスケットボールコートで撮影したようですね。その後ジャーナリストの友人と顔を合わせた時に、このコレクションの話題になりましたが、友人は「どこがって言えないんだけど、気持ち悪いと思った」と言っていました。デザイナーのリカルド・ティッシによるジバンシィは、多分今までの顧客には適合しないと思うし、メゾンとしても適合させるつもりはないのでしょう。その突き放した感じは、ティッシがデザイナーに就任した当初から漂っています。だから、見て評価する側も、これまで存在してきたオート・クチュールの概念を飛び越えた、まったく新しいものとして受け入れないといけないのかもしれません。そうはいってもねぇ~。
着る人選ぶ服しかありませんでした~
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