
本の告知をしたら予想以上に反応が良かったので、しばらく関連記事を続けたいと思います。ただのガイド本だとありきたりだということで、リペア&リメイク術のページも大々的にフィーチャーしているのですが、その中でもメインとなるのがこの人です。
色々とヒストリーがあったにもかかわらず、字数制限があって最初に書いた文章の半分しか載せられませんでした。ということで、以下は本に載せられなかった文章を含む前書きの完全版です。
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1935年、マレ地区に産声を上げたぬいぐるみ会社のアルファ。服を着た動物シリーズが人気を博し、クマ、キツネ、ヒツジなど様々なバリエーションが生まれました。それは70年代に会社が閉鎖されるまで続きます。
このウサギは50年代終わり頃に作られたもの。基本素材はモヘアで、服はウールのニットジャージー、中綿が生コットン、目がガラス。
購入場所はリールの大古物市でした。売っていたのはフランス人のマダム。実はパリ郊外のサン・ジャン・レ・ドゥ・ジュモーという村で行われていた古物市で、すでにそのマダムとこのウサギに出くわしていました。アルファの動物は、僕にとって喉から手が出るほど欲しいアイテム。でもその時は30ユーロという値段ゆえに諦めました。しかしリールでは最終日のためか10ユーロにまで下がり、飛び上がるほどの喜びを味わうことになったのです。修繕が大変なのはさておき。
そう、アルファのぬいぐるみは、設計上のミスが沢山。先ず中綿が生コットンで、丸洗いすると色が出てしまうので、綿をすべて抜いてからでないと洗えないこと、足裏部分には楕円形の厚紙の芯が入っていますが、それが薄い生地が突き破って中綿が出てきやすいこと、フェルト製の鼻が磨耗して穴が開きやすいこと、などが挙げられます。
修繕するとなると、やらなくてはいけないことが沢山。解体作業だけでも、中綿が舞い、鼻はムズムズ、肺は痛くなり、部屋中がホコリだらけになります。結局踏ん切りが付かないまま、放置すること約2年。足の中綿がどんどん出てきて限界状態になりました。意を決して作業開始です!
続きは本をご覧ください~