9月18日(日)の巻

9月18日(日)
 6時半に起きしようと思って目覚ましをつけたつもりがつけていなくて、起きたのが8時15分。慌ててシャトレのパリ近郊A線のホームへ。9時集合だったが10分近く遅れてしまう。バイヤーのS君とデザイナーのM君達は既に到着していた。9時14分の電車でパリの南東にある街Sucy-Bonneuilへ。30分くらいで到着。そこから丘へ向かって歩くこと15分。10時前に着いた。中々素敵な街並みで、結構期待できそうな感じ。
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 最初にモヘアの黒猫を見つける。売っているのは頑固そうなお婆さん。値段は15ユーロ。考えておきます、と言いながらそこを立ち去る。ざっと見てから決めようと思う。
 僕が持っている北欧製の人形の家の大きなヴァージョンを見つけるが、どう考えても部屋にスペースがないので泣く泣く諦める。その直後、僕が既に持っている人間の姿をしているネズミのぬいぐるみを見つける。僕の持っているネズミはプラスチックの手足がもげている。オッサンが売っていたネズミは手足が揃っているのだが、そのオッサンはそのネズミをシュタイフだと言い張り、他のしょうもないぬいぐるみまでシュタイフだと言う(どう考えても違う)。とても腹が立ったので、声を大にして反論してしまった。嘘をついているのに値段が15ユーロと言われて買うのをやめる。

 それからフランスのプチコラン社のセルロイド製人形を見つけた。手足が可動する人形は良く見かけるが、この手の服がペイントされている人形は初めてだ。売っているオバサンに4ユーロと言われて、考えると答えておく。

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 暫く行くと、ピエロがさいころを鼻に乗せている子供用の引き車を発見。僕はフランスのEducaluxという会社の引き車を集めているが、これは同じ会社かどうかわからない。台車の裏がペイントされていない、車輪を固定しているビスが僕の持っている引き車のものとは違う、などの相違点がある。でもペイントは少しだけひび割れていて年代を感じさせる。もしかしたら僕が持っている引き車よりもはるかに古いのかも。だから同じEducaluxでもタイプが違うのかな。12ユーロを8ユーロまでに値切って買う。これを買えただけでも来た甲斐があった。本当に可愛い。引っ張るとベルがチリンチリン鳴る。

 蚤の市情報誌には800の店が出ると書いてあったが、本当に広くて当初の1時間の予定では全部見られず、結局1時間延長。

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 先述の黒猫を買うことに。15ユーロを10ユーロに値切ったが、すんなりOKしてくれた。頑固そうなオバサンだったが、意外とそうでもなかった。首にはプラスチック製の象のペンダントを下げていて、前にも同じものを首にしている犬を買ったことがあった。でもその時は余りにも安っぽいので外してしまった。もしかしたらこのチャームを付けたぬいぐるみを売っていた店があったのか、同じ所有者が持っているぬいぐるみに同じものを付けたか、全然違うそれぞれの持ち主が偶々同じものを首にぶら下げたか。そんなことを考えて面白いと感じるのは僕だけ?素材はモヘアで、目はガラス。でも中綿は綿クズが入っているので触ると軟らかい。首だけ可動するのだか、作りはしっかりしているし、お尻の所にタグが残っていて、文字は全く消えて見えないが、もしかしたらシュタイフかも。

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それから先述のセルロイド人形を買いに行く。僕が最初に見た人形は足のところが一箇所割れていて、それをネタに値切ったが、オバサンはもう一つ同じものを探してきて、こっちは安くしないという。でも良く見たら片方はキャンドルを持っているが、オバサンが後から出してきた方にはキャンドルがなかった。両方買いたいところだったが、足の裏が少しだけ割れていてキャンドルを持っている方を値切って買うことに。2ユーロまで負けてくれたが、結局粘って1.5ユーロになった。後で考えてみたのだが、そのもう一つの人形にも足に穴が開いていて、もしかしたら塗料を塗る時に固定するために元々穴が開いていたのかもしれない。それで僕が買った人形はその穴がちょっとだけ大きかっただけなのかも。オバサン、いちゃもん付けてごめんなさい。この人形は多分結婚式の時の新郎?ウェディング・ケーキに乗せるものなのかも。それだったら相手がいたはずだろうけど。もう一つ同じものを買ってゲイ・カップルの結婚っていうことにしておけばよかったな。ちょい後悔。と思ったが、人形作家Oさんの指摘によると、これはカトリックの洗礼のお人形で、そう言えば、この人形が腕に付けているリボンだけ売っていたりする。Oさんは同じ日に同じものを見たらしいが、宗教色を気にして買わなかったそう。

 それで僕はその後友人宅に呼ばれていたので、駅でS君とM君と別れた。彼等は隣街の古物市へ出掛けた。本当はパリ市内でも何件か市が立っていたし、中古レコード市もあったが、お呼ばれしていたので諦める。浪費しなくて済んだ、と思うことにしよう。

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オマケ:欧陽菲菲(オーヤン・フィフィ)の台湾盤。こんなものまで売られているのがフランスの古物市の素敵なところ。買っておけばよかった。ちょっと後悔。ちなみに僕はテレサ・テンの台湾盤をクリニアンクールで買ったことがある。襟裳岬の中国語ヴァージョン入りでした。
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# by tomoakishimizu | 2005-09-20 21:07 | パリ郊外の蚤の市 | Comments(3)

9月17日(土)の巻

 午前中に在仏ウン十年の友人のYさんから電話があり、モントルイユの古物市へ行くためにMairie de Montreuilの駅で待ち合わせることに。僕は時々彼女と一緒に市へ出掛け、時々彼女は僕の部屋にぬいぐるみを見に遊びにやってくる間柄。
 2時半に落ち合い、駅から15分くらい歩いた住宅街へ。去年一度行った場所と同じだった。モントルイユは場所的にはかなり下町。だからそれほど期待していなかった。情報誌には出店の数が250になっていたが、実際はそんなになかっただろう。でも収穫は思っていたもの以上だった。

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e0074478_7172480.jpg最初に一般家族の出店で、フランスのプチコラン社のセルロイド人形を50サンチームで買う。Yさん曰く、戦後直ぐくらいのものだそうだ。ブルゴーニュの札がついているので、当地のお土産人形だったのだろう。
 
 それからアラブ系のオジサンが売っている一枚2ユーロのレコードを見る。机の上にドサーッとぞんざいに置いてあるだけなのだが、結構良いものがあってビックリ。Jermaine JacksonとKonkの12インチ2枚はジャケットがなくて、盤が丸裸。でもオジサンはそれでも一枚1.5ユーロとかいうので、僕は心の中でブーたれる。その他に4枚選んで、最初全部で10ユーロと言われたのだが、僕はとにかくそのジャケットの無いレコードをカウントされていることに腹を立て、7ユーロと頑張る。粘った甲斐あって、OKが出た。でもあんたは強欲だと言われた。まあそれはお互い様だ。あんただってきっと二束三文、あるいはタダで仕入れてきたんでしょ、と心の中で思う。

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Jermaine Jackson Dynamite (1984年イギリス盤)
言わずもがな、マイケルのお兄さんのスマッシュ・ヒット。当時マドンナと付き合っていたジェリービーンがリミックス。B面はマイケルとのデュエットTell Me I'm Not Dreamingのインスト入り。だからマイケルの声は入ってない。でもデュエット。

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Konk Your Life (1984年イギリス盤)
これはイギリスのアイランド・レーベルのライセンス盤だけど、オリジナルはNYCのスリーピング・バッグ。ガラージ・クラシック。ちょっとタイプが違うけど、同レーベルの、アーサー・ラッセルによるDinosaur L.とかLoose Jointsのように前衛的な雰囲気を保ちながら、かなりポップに仕上げていると思う。

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Alicia Myers You Get The Best From Me(Say, Say, Say) / I Want To Thank You (1981年イギリス盤)
B面の方が有名なこの12インチは、既に再発済み。レコードはオリジナル盤に限る、とは思わないけど、これはイギリス盤だし、本当はアメリカ盤が良かったなあ。でもオリジナルのアメリカ盤はそれほど高くないみたい。MKことMarc KinchenプロデュースでLa Treceによるカヴァーもあるし、Junior Vasquezプロデュース、David MoralesリミックスのRobin S.によるカヴァーもある。その他にももっと沢山カヴァー・ヴァージョンがありそう。

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Eddy Grant Time To Let Go(1981年フランス盤)
この人の曲も結構ガラージ・クラシックがあるので、つい買ってしまうんだけど、これはちょっと失敗。ジャマイカの牧歌的なポップス。これ以上のコメントはやめておきます。


e0074478_632425.jpgD Train The Shadow Of Your Smile (1983イギリス盤)
”Music” ”Keep On””You're The One For Me”などのヒットを持つD Trainによるスタンダード曲のカヴァー。リミックスはFrancois Kevorkian。悪くないけど、前述3曲から比べると地味。でも彼の曲ってどれも金太郎飴状態で、全部同じに聞こえるのは僕だけ?

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Yazoo The Other Side Of Love (1982年フランス盤)
失敗。イギリス盤で同じもの持ってた。買ったことを忘れていたくらいだから、曲も印象に残らない。ヴィンス・クラークも偶につまらない曲を書くんだという実例。

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 それからお婆さんのスタンドで、ドイツの老舗シュッコ社のウサギを発見。10ユーロと値段がついている。でも売っているのは娘の方で、本人がまだ戻ってきていないと言われて後で来ることに。一回りして戻り、娘に値段交渉をする。プラスチックの鼻がなくなっているのをネタに値切ってみた。結果は7ユーロ。でも後でネットを見てみたら、本当は裸じゃなくて服もあったようなのだ。もっと値切れば良かった。服も着ていて状態が良いと2万円、3万円は当たり前なので、まあ7ユーロだったら良いか。写真は洗濯した後の状態。特に耳が真っ黒だった。
 
 Yさんはまだ見続けたい様子だったので、暇潰しにもってこいのドーナッツ盤探しをする。一枚1ユーロ。6枚選んだのだが、売っている乞食のように汚いオジサンは僕に「何枚?」と聞かれて、僕は5ユーロに値切ろうと思っていたのでつい「5枚」と答えてしまい、後から「いや、6枚です。」と言うと、オジサンは5ユーロで良いよって言ってくれた。


e0074478_733458.jpgLisa Stansfield You Can't Deny It / This Is A Right Time (1989年フランス盤)
A面は新宿二丁目のゲイ・バーでよく掛かっていたのを思い出すな。B面はColdcutがプロデュースしていて、People Hold Onの延長線上にあって、これも大好き。グラウンド・ビートとハウスという当時の二大潮流に上手く乗れた成功例。

e0074478_734327.jpgDiana Ross I Thought It Took Little Time(1976年アメリカ盤)
ガラージクラシック、というのは受け売り。これで踊れるのかなあ、と思うけど。でもとにかく美しくて良い曲。アルバムを持っているが、当時のオリジナル盤で傷だらけ。パチパチいうので、こっちの7インチの方が音が断然良いかも。

e0074478_7343439.jpgPeggy Lee Fever (1983年フランス盤)
元Bow Wow Wowのアナベラとかマドンナもカヴァーしているスタンダード・ナンバーのオリジナル。58年作の再発で、当時のレコードを買うよりも音が良いはず。でもジャケがばっちい。

e0074478_734512.jpgDeee-Lite Power Of Love (1990年フランス盤)
見過ごせなくて買ってしまった。彼等の最大のヒット曲Groove Is In The Heartよりも、僕はこっちの方が断然好き。彼等はクラブ・ミュージックに根差しているという意味で、12インチシングルの申し子みたいな人達だったけど、ちゃんと7インチも存在していたことが不思議に思える。

e0074478_735177.jpgVan McCoy & The Soul City Symphony The Hustle (1976年フランス盤)
誰もが知っているディスコ・クラシック。ドラマ「Queer As Folk」のアメリカ版で、主人公の一人マイケルの母親と叔父がこの曲で踊るシーンがあったな。

e0074478_7354010.jpgStevie Wonder Superstition (1975年フランス盤)
オリジナル盤かと思ったら、72年発売曲の3年後の再発。でも70年代のレコードってやっぱり音が悪い。これは使えないな。曲は誰もが知っている超クラシック。


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目を付けていた60年代のコート掛けを買うかどうか決めに、フランス人のオバサンが出しているスタンドへ行く。コック帽を被り、胸元にビニール製のフォークとスプーンが付いている。顔の素材と頭のフェイクファーの具合から、多分イタリア製だろう。他に似たイタリア製の人形を持っているので。この手のコート掛けは何度か目にしているが、状態があまり良くなくて、しかも値段が高い。売っているオバサンは2ユーロと言い、値切って1.5ユーロまでになった。それで、目線をずらすと、そこにベカシーヌの人形がいた。ブルターニュ人のお手伝いさんベカシーヌは、フランスの有名な童話で、1906年に初めて登場したそうだからもう殆ど100歳。その人形は時代によって素材やフォルムが違うのだが、蚤の市情報誌で見ていたものと似ていたので興味を持つ。恐る恐る値段を聞いてみると、5ユーロという返事。ベカシーヌのコート掛けは持っているが、人形は持っていなかったので買おうかなと。顔が繕われているが、その他は問題ない。Yさんも買っておけば?というので、コート掛けと2つで5.5ユーロにしてもらって買う。


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 これまた既に持っているのだがディズニーのキャラクターのランプを買ってしまった。刻印がないので完全にパクリだろう。というかドナルドの顔が変。でも木製で、ハンド・ペインティングなので味がある。Made in Spainというシールが張ってあって、スペイン製だと判明。4ユーロを3ユーロに値切る。以前、このパクリシリーズでプルートのランプを1.5ユーロで買った。ミッキーマウスのランプはもうちょっと高かった気がするけど、ミッキーファンの友人の誕生日プレゼントであげてしまった。取って置けばよかったかなあ。
 それでYさんと一緒に僕の部屋へ。僕はベカシーヌの足に巻かれている毛糸が変に巻かれていたので直した。そして蚤の市情報誌「アラダン」を見たら、そこには全く同じ人形の写真があって、50年代のものだった。当時のタグが付いて、完全な状態で100ユーロ、と書かれていた。いい買い物をしたかも。まあ完全品ではないけどね。

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 最後にオマケ。シスターが店を出していたのだが、居眠りしていてその姿をパチリ。で、もう少し近づいて撮ろうと思って接近したら起きちゃって、慌てて逃げた。そうしたら「許可なしで撮影するのはいけません!」と怒鳴られた。怖かった。
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# by tomoakishimizu | 2005-09-20 07:52 | パリ郊外の蚤の市 | Comments(7)

クマ三兄弟

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 初回でご紹介したクマの兄弟です。真ん中がこの前買ったクマ。体長は約15センチ。
 右のクマと出会ったのは、確か去年の冬。場所はド・ゴール空港近くのヴィルパントという街の古物市。ここは空港に近いので、地価が安く、ということは住民も移民が多い。売られているものはバッタものばかりで、古物を売っている店が殆どなかった。でも一軒、このクマを売っているフランス人夫婦のスタンドがあって、他にもクマがいたけど、この子に目が行き値段を聞いたら30ユーロ。かなり高く感じて、20ユーロに値切ったけどダメ。それでその日は諦めました。その後どこだったか忘れたけど、他の街での古物市にその夫婦が店を出していて、このクマさんは僕の到来を待っていたかのようにそこにいました。で、ながらく売れてないことをネタに値切り作戦をし、23ユーロくらいまでに落ちて買うことに。
 左の黄色いクマは去年の春に、マレ地区のブルターニュ通りの古物市で別のフランス人夫婦から20ユーロで買ったもの。その他にもこのタイプのクマが何匹かいたけど、一度に買える金額ではないので、泣く泣くこのクマだけ選びました。
 素材はモヘアだけど、もしかしたら羊毛ではなくて絹のモヘアかも。調査してみます。中綿は木を細く切った木目。目は真っ黒なガラス。針金が付いていて、当時はボタンとしても使われていたと思う。40年代くらいのもので、ドイツ製のぬいぐるみのようにリアルではなく、どことなく顔が歪んでいて作業が雑なのでフランス製だと思います。国民性が出てますね。それでもやっぱり可愛いので、他にも兄弟増やしていきたいな。
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# by tomoakishimizu | 2005-09-17 20:32 | クマシリーズ | Comments(2)