ゴルチエのクチュールショーは、いつも通り本社パーティルームでの開催です。午前中からショールーム巡りをしていたため昼食の時間を取れず、お腹を空かせていたところにこんなものがありました。日本にも支店があるブレッツ・カフェのクレープスタンドです。ちなみに右のオジサンは日本語ペラペラ。広報担当者が「今日のコレクションはブルターニュ地方がテーマなんですよ~」。成程~、と感心しながら思わずがっついて3枚も食べてしまいました。
中に入るとシャンパンとシードルがサーブされていて、こんなものまでありました。ブルターニュ地方の中でも1番くらいの大きな町、ブレストをモチーフにしたパリ・ブレストというスイーツです。シュークリームですが、中にアーモンドやノアゼットなどのナッツクリームが入っています。こちらはセバスチャン・ゴダール作。この小さいバージョン2個と大きなバージョン1個をたいらげました。ちょっとはしたない。後ろに写っているのは大御所ジャーナリストのスージー・メンキス。この取り合わせは凄いかも。
ブルターニュ地方には、いわゆるラテン系フランス人とは違うケルト民族の割合が多く、独自の文化を形成しています。顔付きは薄い感じで、身体つきはガッシリ。性格はとにかく頑固と言われてたり。で、ブルターニュ地方のブレストにはフランス一大きな軍港があり、またブルターニュというと海、海というと船乗り、と連想され、今回はゴルチエの得意とするマリンボーダーを交えながら、ケルト文様を装飾に使用しつつ、ミリタリーや船長ルックなどをバリエーション豊かに見せていました。こちらはマリンボーダーのドレスで、スカート部分はプリーツになっています。この円形フォルムはクレープから取られているようです。
ブルターニュ地方に伝わるケルトのレース、アイリッシュレースを使用したトップスとミリタリーパンツのセットアップ。
船長スーツ。ジャケットにはケルト文様を刺繍しています。パンツの股間の部分に3角の切り返しを入れているところがゴルチエっぽいですね。
90年代に活躍したクリステル・サン・ルイ・オーギュスタンが、ケルト文様を刺繍したドレスで登場すると、会場からは拍手が起きました。
マリエはこちら。ケルト文様柄にカットを入れたトナカイ、あるいは鹿の皮とアイリッシュレースをパッチワークしています。この時BGMを奏でていたケルト民謡楽隊がマリエを着たアンヌ・クリーヴランドに続いて行進し、会場は熱狂の渦に。そしてヴィレッジ・ピープルの『In the navy』(日本ではピンクレディーの『ピンク・タイフーン』として御馴染み)がかかってフィナーレへ。ゴルチエ先生は相変わらず爆走して出てきたので写真は撮れませんでした。
後日ファッション系サイト『Fashion Headline』での記事で、「フィナーレの曲はヴィレッジ・ピープルの『In the navy』」と書いたのですが、編集者から「Youtubeの映像をチェックしたところ、違う音楽でした!」と指摘されました。慌ててチェックしたら、『In the navy』のイントロが一瞬だけ聞こえて、すぐさまケルト民謡に差し替えられていました。『In the navy』、確かにブレストが軍港なので、繋がりは無くないですが、正直ダサく感じられて気恥ずかしかったし、おふざけが過ぎないか、とは思いました。わざわざそんな編集するんだったら、最初から最後までケルト民謡で通せば良かったのにぃ、なんて、随分あとになってから残念な気持ちになったのでした~。
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