この人のコレクションを忘れていました。大富豪の妻にしてフォトグラファー、デザイナーのユリアナ・セルジェンコ。会場は前回同様、シャンゼリゼに面したマティニョン劇場です。
ショーは昼に行われ、時間ピッタリに行きましたが、しばらくは開場せず。入り口にはロシア社交界を華々しく彩る富豪たちが集っています。その中に入っていけないし、入っていくつもりもなく、ただ第3者的に突き放して見ていましたが、一般人には無いフワフワした浮き草っぽい感じが滑稽で面白かったです。
『風と共に去りぬ』とか、『オズの魔法使い』、『トム・ソーヤー』などにインスパイアされた今シーズン。ランウェイ正面に大きな本の形をした大道具が見えます。僕はその脇に席を確保。元々席が無い、招待状すら持って無い僕でしたが、広報担当者に事情を説明して入れてもらい、席まで用意してもらっちゃいました。ま、ファッション通信は貢献してますから、それくらいやってくれたって当然だとは思います。そもそも席は全部埋まらないわけだしぃ~。
で、インタビューを事前に終えたフランス人スタッフがムッツリしていて、どうしたのか聞くと、ユリアナちゃんの態度が前回とは打って変わって、急にクチュリエール気取りになり、大して忙しくも無いのにインタビューできるかできないか、最後までジラしたそう。相当オカンムリでした。ということで、次回の取材は無いかもしれません。
ユリアナちゃんには申し訳ないけど、そもそも嘘から出たようなコレクションで、元々ファッションを勉強してない彼女には他のクチュリエのような情熱が無いのではないか、という疑いの目を向けたくなるような道楽っぽいコレクション内容。ショーを見るのはちょい時間の無駄的な感じもするのです。お遊びに付き合っている暇は無い。ちなみにこの写真のドレスは、『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラが着用した、カーテンで作ったドレスから着想を得ているようです。へぇ~。
一応大御所ジャーナリストは大集合していましたが、みんな心の中では「なめんなよ~」と思っていたに違いない。というのは僕の勝手な推測ですが。
ま、良かったところを挙げるとすれば、ロシアの画家ユーリー・ヴァスネツォフからインスパイアされたという刺繍モチーフが可愛かった点でしょうか。
音楽は映画のサントラの曲を中心にしていましたが、フィナーレの曲は何とロッキーの「Going To Distance」。もう大笑いしたいくらいでした。というか全部ぶち壊しな感じ。何故?
お金があってもセンスが無いと…