ディオール・オムのショーは、バスティーユに程近いギャルドゥ・レピュブリケーヌで行われました。ここは共和国親衛隊の本拠地で、騎馬隊の練習場にもなっている場所。ベルばらで例えるとオスカル様がいた場所です。ま、実際にはいませんでしたが、そんな風に考えるだけで日本人にとってはアガりますね。とにかく町なかとは思えないほどのだだっ広さです。
こちらがショー会場となる建物。多分、乗馬の屋内練習場。乗馬、一度だけトライしたことがありますが全然ダメでした(笑)。
コレクションは、全体的に軍服をイメージさせるものが多く、そこに○の中に△が入ったモチーフが散りばめられていました。音楽は80年代のポエトリーリーディングのアーティスト、アン・クラークの『Our Darkness』の一曲使い。
このモチーフ、どことなく秘密結社めいてますよね。デザイナーのクリス・ヴァン・アッシュは社長から、「会員の皆さんのご愛顧を願って、今シーズンはこれで行ってちょうだい~」って指示されたのかしら? なんて思ったのですが。勘ぐり過ぎでしょうか。
最後は○△モチーフのジャカードニットで締め。ショー終了後、ファッションエディターの友人が「ガッカリ、ワースト」を連呼。そんな風に言われると、ついつい肩を持ちたくなる僕で、素材の豪華さとカットの美しさ、そして何よりも最高の技術に裏打ちされた作りの素晴らしさを力説してみました。
言われてみれば、確かに2~3のアイデアの繰り返しで単調な部分はあったものの、やっぱりクチュールメゾンならではの威厳と強さが服から立ち上ってくるように感じます。ま、僕にお金があったとしても買わないタイプの服ですけどね。
結局あんまり褒めてない?