どういうわけかキノコ人間型オルゴール。高さ35センチ。カサの部分が24センチで、とっても重くて良く倒れてくれます。物凄く突飛なデザインでしょ。どうしてこんなもの思いついたのか。この時代の人たちって、本当にクレイジー。でも大好き。
この子は2年位前にパリ市内の古物市で買ったもの。いくらだったか忘れたけど、確か15ユーロくらいだったはず。20ユーロだったのを値切った記憶があります。アルファのタグが付いたままだったし(これは貴重)、オルゴールも鳴るし、状態が問題なかったので買いました。顔がブス可愛いくてそれほど好きじゃなかったのですが、一緒に生活を共にしている間に何となく愛着が湧いてきました。オルゴールの音楽は、フランス人だったら誰もが知っている「Claire de la Lune」。これって「もぐらのおじさん、こんにちは~♪」っていう日本語の歌詞がついていたような気がするんですが、僕の勘違いでしょうか。誰か教えて。
目がガラス(ちなみにテントウムシ君の目もガラス)、キノコの傘の部分がモヘアで、素材的にも結構贅沢な感じ。ギンガムチェック使いもアルファらしさがムンムン漂ってます。後ろを見るともう一つタグが付いているのだけど、それがボニションって書かれていて、早速ネットで調べてみたら、赤ちゃん用品のお店でした。当時アルファが注文を受けてボニションのために作ったのでしょう。家からそれほど遠くなかったので、早速このキノコちゃんを連れて出かけてみました。年代を教えてもらうために。
ボニションはパリ市内のヴィクトル・ユーゴーとモベール・ムーチュアリテに2軒お店を持っていて、僕が行ったのは後者の方。でも2軒手前に引っ越していました。店のマダムは結構年輩で、キノコちゃんを見せたら歓声を上げてくれて、この人だったらキノコちゃんの誕生年を知っているかもと期待しましたが、彼女が勤める前のものだったようです。昔のカタログのコピーを見せてくれましたが、もう垂涎ものがズラリで、僕なんて目が白黒しちゃいました。ギンガムチェックの服を着たアルファの大きなウサギとか、あ~欲しい。
ボニションは創業が19世紀末。今までに何度もオーナーが変わっているそうで、昔を知っている人が誰もいないとのこと。年代探しは諦めました。ただ、マドモワゼル・ボニションがいた時代、60年代くらい、というのはわかったのですが。こんなものが溢れていた60年代ってどんなだったのだろう。思いを馳せてしまった僕でした。
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