レオナールっていうと、日本で着ている女性の多くはご年配。それはフランスでもあまり変わらず、マダム向けのメゾンというイメージです。そんな固定観念を払拭すべく、ヴェロニク・ルロワとかE2とか、若いクリエーターをクリエイティヴ・ディレクターに据えてきましたが、コレクションをフレッシュアップして注目度を上げるという目的はかなっていなかったも。家族経営のメゾンということもあって、会社の意向とクリエーターのやりたいことの折り合いをつけるのが難しいのかもしれませんね。で、今回”切り札”として徴用されたのが、新進クチュリエのマキシム・シモアンスです。若干27歳
彼自身のクチュールコレクションはさほど感心しませんが、このレオナールとのコラボレーションは中々いい感じだと思いました。メゾンのアイコンともいえる東洋的なフローラルモチーフ(多くが日本の着物柄からの引用)が、マキシム・シモアンスらしいシャープなカッティングのドレスに乗っていて新鮮。若返りに成功していたと思います。といっても、個人的には和柄の洋服は苦手なんですけどね。
モデルたちはショートヘアで、ちょっとロックっぽい感じ。袖の付いているジャケットやドレスの肩は、高さのあるパゴダ・スタイルで、ここでも東洋的な表現を見せています。
これはドアの装飾の木枠モチーフ&和柄のドレス。モチーフをカットしてパッチワークした凝ったアイテムです。
スパンコールを刺繡した上から牡丹の和柄をプリントしたドレス。こうやってロックっぽいブレスレットとヒールのあるシューズを合わせると、かなりイケイケですね。
デザイナーのマキシム・シモアンス。実はショーの前からマキシム・シモアンスは今回限りでレオナールのアーティスティック・ディレクターを辞任するという噂が方々で流れていました。確証が取れていないので何とも言えませんが。以前にもダルジャ・リヒテルというデザイナーが、やはり1コレクション限りでデザイナーを辞めたことがあったので、家族経営の会社に雇われるのは大変なことなのかなぁ、とつくづく思った僕です~。
噂は噂であって欲しいです~