ランバンのコレクションは、パリ中心にあり商品取引所で行われました。元々は18世紀の建物らしいですが、19世紀に火事に遭い改装したそうです。だから内装はナポレオン3世風。天井にはヘンテコリンな天女っぽい女性が描かれていたりもします。
現在は商品取引所というよりは、モダンアートの見本市とか、ジュエリーの展示会やトラノイといった服のサロンなどが行われる、イベントスペース的な役割を果たしています。
さて、この広い会場を使って発表されたコレクション。テーマは「Go back to masculine」だそうで、ミリタリーなどのユニフォームの雰囲気を取り入れて、よりマニッシュなイメージで統一したのだそうです。
でもですね、ショーが終わった後、僕と一緒に見ていたスタイリストのダイコちゃんは「フェミニンなコレクションだったね~」って声を合わせてしまったんです。
確かに制服を意識したアイテムが多いのですが、ボンディングの革のノースリーブベストや、ゆったりした袖のブルゾンなんかはモードの先端を行っていて、男らしさとは別のベクトルにあるし、モデル達が若く、男性というよりかはアンドロジナスな少年のように見えて、フェミニンな印象が残ったのでした。
ま、それはコレクションの良し悪しとは全く関係の無い、個人的な意見でした。とにかくいつもながらの寸分の隙もない、完璧ともいえるコーディネイトで、ランバンらしいエレガンスを表現していました。ボリューム感、素材、カッティング、全てに新しさをがあって、かといって尖がりすぎていなくて、絶妙なバランス感覚。ジバンシィやサン・ローランなど見られなかったショーがいくつかありましたが、やっぱりランバンは今シーズンの中でNo.1でした。
フィナーレに登場したアルベール・エルバス(左)とルーカス・オッセンドライヴァー(右)。この双璧はしばらく崩さないで欲しいです~。
明日でメンズリポートは終了~